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焼付塗装とは?適した素材やそのほかの塗装方法との違いを解説します

2023年07月17日

塗装方法として目や耳にする機会の多い焼付塗装ですが、詳細までご存じの方は多くはないでしょう。
塗装処理・方法には多くの種類がありますが、それぞれに特徴や適した素材、目的などが異なる点に注意が必要です。

この記事では、塗装処理・方法の1つである焼付塗装についてどういった塗装処理・方法なのか、特徴やメリット・デメリット、適した素材などについて解説します。
塗装処理・方法として焼付塗装を検討中の方は、判断材料にしてください。

焼付塗装とは?適した素材やそのほかの塗装方法との違いを解説します

焼付塗装とは何か?

焼付塗装とは、塗料を塗布し熱を加え乾燥・硬化させる塗装方法です。
120~200度で30分程度加熱します。
塗料は加熱すれば硬化するわけではなく、焼付塗装では加熱により硬化する専用の塗料が使用されます。

焼付塗装は、硬度や耐久性が高く、粗熱が取れればすぐに使用ができる手軽さが魅力です。
焼付塗装は密着度が高く、塗装面が滑らか、かつ下地から剥がれにくくなります。

焼付塗装の種類について

焼付塗装には使用する塗料の種類などにより複数の種類があります。
塗装の行程に大きな違いはないのですが、使用する塗料によって特徴や用途、メリット・デメリットが異なるため目的に応じて選びましょう。
ここでは、代表的なものについて3つ解説していきます。

その①:メラミン焼付塗装

メラミン焼付塗装は、焼付塗装の中でも特に選ばれやすい塗装方法です。
メラミン焼付塗装の特徴は以下の通りです。

塗料

メラミン樹脂を主成分とした塗料

対応素材

アルミや亜鉛や鉄などの金属系素材

使用用途

屋内での使用を想定した商品や部品

メリット

塗料が安価

デメリット

紫外線に弱く劣化しやすいため、屋外での使用が想定される商品・部品には不向き

メラミン塗装は焼付塗装の中ではコストが低く選ばれやすい方法です。
年数が経過すると退色が生じ、粉が吹いたようになってしまいます。

その②:アクリル焼付塗装

アクリル焼付塗装は、屋外で使用される商品・製品に多く使われる方法です。
アクリル焼付塗装の特徴は以下の通りです。

塗料

アクリル樹脂を主成分とした塗料

対応素材

アルミ関係、鉄

使用用途

電気機器、工業製品、車、屋内製品など

メリット

耐候性、耐食性、耐汚染性、耐薬品性などに優れている

デメリット

メラミン系塗料と比較すると少し割高

アクリル塗装は、耐候性・耐食性・耐汚染性・耐薬品性などに優れていますが、厚塗りが難しくメラミン塗装よりも耐用年数は短いです。

その③:フッ素焼付塗装

フッ素焼付塗装は、屋内・屋外問わず幅広い商品や製品に使用されます。
フッ素焼付塗装の特徴は以下の通りです。

塗料

フッ素樹脂を主成分とした塗料

対応素材

非金属・金属問わず

使用用途

大型ビルや大規模施設など

メリット

日光に強く経年劣化しづらく耐久性が高い

デメリット

コストが高い

フッ素塗装は、耐候性・耐汚染性能が高く美観の保持に優れていますが、コストがほかの塗料と比較すると高くなりがちです。

焼付塗装で使用する塗料とは?

焼付塗装では、有機溶剤と粉体塗料の2種類を使用します。
それぞれの特徴などについて解説します。

その①:有機溶剤

有機溶剤の特徴は以下の通りです。

メラミン樹脂塗料

  • 最も一般的な焼付塗料
  • 耐候性・耐薬品性・耐摩耗性は平均レベル
  • 屋内使用商品・製品に多く使われる
  • 色、艶は自由

アクリル樹脂塗料

  • メラミン系より耐候性・耐薬品性に優れている
  • 屋内・屋外商品・製品どちらにも使用される
  • 色、艶自由

フッ素樹脂塗料

  • 超耐候性塗料
  • 化学的性質・耐久性に優れている
  • 大型建築物などに多く使用される
  • 色、艶自由

エポキシ樹脂塗料

  • 密着・耐水・耐薬品性に優れているが耐候性は低い
  • 主に下塗りで使用

用途・目的により適する塗料は異なるため、それぞれの特徴を把握しておきましょう。

その②:粉体塗料

粉体塗料の特徴は以下の通りです。

粉体塗料の種類 \ 性能

物理性

耐食性

耐候性

耐薬品性

耐汚染性

エポキシ樹脂

×

ポリエステル樹脂

エポキシポリエステル樹脂

アクリルポリエステル樹脂

アクリル樹脂

それぞれに一長一短あるため、用途・目的に合ったものを選ぶようにしましょう。

焼付塗装と素材との相性は?

焼付塗装は、高温で塗料を焼き固める塗装方法です。
そのため、素材によって向き・不向きがあります。
ここでは、焼付塗装と素材との相性についてご紹介します。

相性の良い素材

焼付塗装は、120~180度の温度をかけるため熱に弱い素材には使用できません。
焼付塗装と相性の良い代表的な素材は以下の通りです。

・アルミニウム
・鉄
・ステンレス
・真鍮
・亜鉛ダイキャスト
・アルミダイキャスト

焼付塗装は温度をかける必要があるため、金属系の素材との相性が良いです。

相性が良くない・不向きな素材

相性が良くない・不向きな代表的素材は以下の通りです。

・ABS樹脂
・ナイロン
・ポリカーボネート
・塩化ビニル
・カーボン

熱に弱い素材は焼付塗装とは相性が良くありません。

まとめ

塗装処理・方法の1つである焼付塗装について解説しました。
焼付塗装にはいくつか種類があり、それぞれによって特徴やメリット・デメリットが異なる点が特徴的です。

塗装処理・方法にはいろいろな種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なるため、自身の希望に即したものを選ぶのが重要です。

株式会社ティオでは塗装の知識・施工経験豊富なスタッフが多数在籍しています。
塗装方法の選択で悩んでいる方や、この記事を読み焼付塗装に興味を持ち選択肢として加えたいとお考えの方はお気軽に株式会社ティオへご相談ください。

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